1月17日になり、襄の容態は急変する。20日午後11時頃に八重が駆けつけた時にはすでに危篤状態に陥っていた。死を覚った新島は徳富蘇峰に遺言を筆記させる。同志社のための十ヵ条と門下、友人らにあてた30通に及ぶ遺書。八重に対する最期の言葉は「狼狽するなかれ、グッドバイ、また会わん」。1月23日、47歳の生涯を終える。
翌日、同志社の全校生徒と職員が迎えるなか新島の遺体は京都駅に着く。一旦、自宅に運ばれ、26日に同志社チャペルで追悼会、27日に4千人を越える参列者のもと告別式。実父の眠る南禅寺の塔頭・天授庵(横井小楠の墓が有名)に埋葬する予定でいたのだが南禅寺側は突如、キリスト教による葬儀は禁止の旨を通告。従うわけにはゆかず急遽、市の共葬墓地である若王子墓地(南禅寺の並びの永観堂禅林寺の裏山付近)に変更し埋葬することになったのです。
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*参考 「山本覚馬伝 闇はわれを阻まず」鈴木由紀子1998年刊
同志社大学HP http://www.doshisha.ac.jp/
同志社墓地 http://www.doshisha.ac.jp/information/history/neesima/graveyard.html
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