で、ガイドブックには滅多に紹介されてない作家池波正太郎のエッセイから抜粋。随筆集「むかしの味」(1984年刊)の中の「京都 イノダと開新堂」p81から。この章で寺町通の老舗洋菓子店と並べて語られています。
<< その旨さは、日本人の舌に合う旨さだということだけはわかる。「一日に一度は、コーヒーをのまなくてはいられない・・・」というほどではない私を、何故、イノダはひきつけるのだろう。イノダは京都の、コーヒー店の老舗であり、京都人が誇る名店である。本店のほかに、いくつもの支店を出しているが、どの店へ行っても、少しも変わらぬコーヒーをのませる。>>と池波先生は絶賛している。さらに大絶賛は続く。<<イノダのサンドイッチは、近ごろ流行の、まるで飯事(ままごと)あそびのサンドイッチではない。むかしのままの、「男が食べるサンドイッチ」なのだ。>> ん〜困る。実は本店に行ったのは2回だけ。池波先生の時代とは恐らく客層が変わっていて、早朝に訪れても3〜4組の若いカップル(いかにも観光客風)がいちゃついていて(そう見えてしまう)、ゆったりコーヒーを愉しむ地元の客は見かけない。・・・過去の京都日記(このブログです)には、池波先生も言っているとおり、本店以上のサービスを誇る支店ばかりを贔屓にしていたのです(三条支店は別項目としてアップ)。
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