坂本龍馬の名が死後、広く認知され始めるのは維新からかなり遅れて、明治16年に地元の土陽新聞に「汗血千里駒」(作・坂崎紫瀾)が発表されてから。その効果が出たのか明治24年4月になり贈正四位が授けられている。幕末のトップランナーに躍り出るのは、司馬遼太郎の長編時代小説「竜馬がゆく」(1962年6月〜産経新聞に長期連載)の主人公として西へ東へ奔走し始めてから。いつの間にか花街から抜け出てきたかのような「美人」のお龍も定着してきている。
先日、高知県立坂本龍馬記念館からメールで、11月の「龍馬月間」イベントの知らせが届いた(月1回の定期メール)。写真は昨年(2012年11月)の「龍馬まつり」で撮影した分です。毎年の参加などとても無理・・・土佐勤王党のリーダー武市半平太瑞山のファンなんだから・・・幕末土佐といったら「武市半平太」。
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<<年月日は不明 慶応元年? 龍馬から土佐の姉・坂本乙女あて書状
西町蔵母ハいかゞ、定きづかいなるべし。然レバ蔵ハ此頃相不レ変一軍の参謀となり、戦場ニも鞭をとり、馬上ニて見廻りなど仕候。事なき時ハ自ら好て軍艦ニ乗組候て稽古致し候。勢盛なる事ニて候。先日もはからずあい申候て色**大はなし致し候。むかし西町のさハぎなどたがいニ申、実ニおもしろし。かの方へ御申し。かしこ。>>
<<文久三年五月十七日 龍馬から土佐の姉・坂本乙女あて書状
此頃ハ天下無二の軍学者勝麟太郎という大先生に門人となり、ことの外かはいがられ候て、先(まず)きやく(客)ぶんのよふなものになり申候。ちかきうちにハ大坂より十里あまりの地ニて、兵庫という所ニて、おゝきに海軍ををしへ候所をこしらへ、又四十間、五十間もある船をこしらへ、でしどもニも四五百人も諸方よりあつまり候事、私初栄太郎(高松太郎)なども其海軍所に稽古学問いたし、時*船乗のけいこもいたし、けいこ船の蒸気船ジヨウキセンをもつて近*のうち、土佐の方へも参り申候。そのせつ御見にかゝり可レ申候。私の存じ付ハ、このせつ兄上にもおゝ(大)きに御どふい(同意)なされ、それわおもしろい、やれ/\と御もふ(申)しのつがふ(都合)ニて候あいだ、いぜんももふし候とふり軍サでもはじまり候時ハ夫までの命。ことし命あれバ私四十歳になり候を、むかしいゝし事を御引合なされたまへ。すこしヱヘンニかおしてひそかにおり申候。
達人の見るまなこハおそろしきものとや、つれ/″\ニもこれあり。
猶ヱヘンヱヘン、かしこ。
五月十七日 龍馬
乙大姉御本
右の事ハ、まづ/\あいだがらへも、すこしもいうては、見込のちがう人あるからは、をひとりニて御聞おき、 かしこ。>>
<<文久三年八月十四日? 江戸の龍馬から 姉・坂本乙女あて書状
此は(な)しハまづ/\人にゆ(言)ハれんぞよ。すこしわけがある。
長刀順付ハ千葉先生より越前老公へあがり候人江(へ)、御申付ニて書たるなり。此人ハおさなというなり。本ハ乙女といゝしなり。今年廿六歳ニなり候。馬によくのり劔も余程手づよく、長刀(なぎなた)も出来、力チカラハなみ/\の男子よりつよく、先たとへバうちにむかしをり候ぎんという女の、力料斗(ばかり)も御座候べし。かほかたち平井(加尾)より少しよし。
十三弦じうさんげんのことよくひき、十四歳の時皆傳カイデンいたし申候よし。そしてゑもかき申候。
心ばへ大丈夫ニて男子などをよばず。夫ニいたりてしづかなる人なり。ものかずいはず、まあ/\今の平井/\。
○先日の御文難レ有拝見。杉山へ御願の事も拝見いたし候。
其返しハ後より/\。十四日
乙様 龍>> *江戸・千葉道場の「おさな」(さな)が登場
*「龍馬の手紙」講談社学術文庫を底本にした「青空文庫」より
横須賀・京急大津 お龍の墓 信楽寺http://zassha.seesaa.net/article/135995149.html
横浜 料亭・田中家の「おりょう」http://zassha.seesaa.net/article/380154207.html
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